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SKÅL、FIKAを楽しむ北欧デザイナー20人の茶道具

2018年10月3日(水)から10月6日(土)、スウェーデン大使館(東京都港区六本木)において、展覧会「北欧デザイナー20人による茶道具『SKAL―うつわで乾杯』」を開催いたします。(入場無料)

東京での開催後は、「京都市景観重要建造物 歴史的風致形成建造物」に指定されている京都「正庵」にて10月11日(木)から17日(水)まで開催いたします。(入場料500円)

本展覧会は、両社が2013年2月より開始したデザイン事業「Scandinavian Pattern Collection」の文化交流イベント第4弾です。北欧各地に暮らすデザイナー 20人一人ひとりが自分自身と向き合い、それぞれの想いをこめて文章をつづり、写真を集め、それらを発想の原点として、日本の茶道具のデザインに挑戦しました。

2018年は、スウェーデンと日本の外交関係樹立150周年という記念すべき年です。スウェーデン大使館はキーワードとして、「伝統」と「イノベーション」という二つを掲げています。そして、伝統的な「茶道」と現代的な「FIKA/フィーカ」の両方を楽しむゆとりがあるとも語っています。

本イベントは、スウェーデン大使館より150周年公認イベントとして認可されていますが、私たちも「伝統」と「イノベーション」を意識して、本イベントの企画を進めてきました。また、その長きにわたる友好的な外交関係は、両国の人々の相互の信頼関係と思いやりの精神に支えられているため、「おもてなし」というキーワードにも着目しました。

 

北欧スウェーデンにおける FIKA の価値

スウェーデンで現地の人々と会話をすると、必ず耳にする「FIKA/ フィーカ」。気軽にお茶に誘う時に使われる言葉であり、世界で最もコーヒーを消費する国のひとつであるスウェーデンでは、FIKAと呼ばれるコーヒータイムが、職場でもプライベートでも大切なひとときです。FIKA は相手を思いやり、心を通わせるコミュニケーションの場としての大切な時間です。

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茶の湯の精神と北欧デザイン

日本の長い歴史のなかから生まれた茶の湯の精神は、人と人との関係を表す日本人のメンタリティの象徴であり、「おもてなし」の根底です。スウェーデンにおけるFIKAは、友人、家族、職場の中で、コミュニケーションの時間として重んじられています。

日本における「わび・さび」の心は、自然をそのまま受け入れ、華美や虚飾を避けた素朴でシンプルな世界ですが、それは、自然から発想を得たシンプルな北欧デザインの考え方、北欧の人々のミニマルな暮らし方に一致しています。

そのようななかで、今回の展覧会では、茶の湯で使われる茶道具に着目し、Scandinavian Pattern Collection所属のデザイナーが、それぞれの気持ちをこめて、抹茶茶碗、懐紙、扇子のコーディネートをデザインしました。タイトルとして使用されているSKAL(スコール)という言葉は、スウェーデン語で(1)器、(2)乾杯!という二つの意味を持ち、150周年の祝杯にはぴったりの言葉です。

 

北欧デザイナー20人と各産地とのコラボレーション

今回は、この記念すべき年に、スウェーデンと日本の心の通い合いを表したいという思いから、作品づくりにもこだわりを追求しました。抹茶茶碗の原型は、国際的にも活躍する京都の陶芸家松井利夫氏(京都造形芸術大学教授、滋賀県陶芸の森館長)が、試作を繰り返して手の中におさまりやすい丸みにこだわりました。完成した原型をもとに、京都の若手陶芸家、小坂大毅氏が一つひとつ手ロクロで仕上げました。

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京都で焼き上げた素焼きは、「グッドデザインをすべての人に!」という北欧デザインの考え方にこだわりたいという思いから、400年の歴史のなかで、美しい磁器食器を一般庶民へと提供してきた産地「波佐見(長崎県)」に運搬され、産地の窯元4社の協力により、すべて手作業による絵付けを実現しました。北欧デザイナー のオリジナルデザインを再現すべく、手法を研究しながら試作を繰り返した、完全ハンドメイドの逸品です。

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懐紙は、各デザイナーの美しくカラフルなデザインから色をなくし、透かし表現のみで作成した緻密で繊細な技術を誇る美濃和紙で、透かし和紙にて制作しました。そして、扇子は、100 年以上前から続く京都の老舗メーカーが一つひとつハンドメイドで折って作り上げました。全国各地の職人たちが北欧デザイナーたちと織りなす、北欧と和の美しいハーモニーをお楽しみください。茶道具を使った北欧流のテーブルスタイリングも必見です。

 

本イベントの文化交流としての価値

これらの茶道具を使い、本展示会に先立ち、9月2日(日)にスウェーデン国立民族博物館(THE MUSEUM OF ETHNOGRAPHY)内にある茶室「瑞輝亭」にて、セミナーと茶会が開かれました。現地在住の日本人やスウェーデン人の心の交流の場として、貴重な機会となりました。

「Scandinavian Pattern Collection」の文化交流イベントの面白さの一つは、デザイナーたちが日本の道具を、北欧の暮らしのなかでの楽しみ方を各自が提案していることですが、今回もそれぞれのデザイナーが、茶の湯の伝統的な制約にはとらわれず、茶道具を自由に楽しみ、撮影した写真を、数多く紹介します。茶道具の「イノベーション」ともいえる北欧スタイルの使い方をお楽しみいただきたいと思っています。

 

詳細情報

タイトル:「うつわで乾杯!:FIKAを楽しむ北欧デザイナー20人の茶道具」
日時  :2018年10月3日(水)~6日(土) (平日10時~17時30分、土曜日10時~17時まで)

場所  :スウェーデン大使館 ベルイマン展示ホール 〒106-0032 東京都港区六本木1-10-3

主催  :株式会社アンドフィーカ、Swedenstyle

後援  :スウェーデン大使館、フィンランド大使館、アイスランド大使館、波佐見焼振興会、岐阜県紙業連合会

協賛  :西川産業株式会社

協力  :株式会社西田惣染工場、株式会社西山、株式会社和山、有限会社一誠陶器、有限会社藍染窯、みのや扇舗、丸重製紙企業組合、専門学校早稲田国際ビジネスカレッジ

器の監修:松井 利夫(京都造形芸術大学教授、滋賀県陶芸の森館長)

 

トークショー

山本由香によるトークショー「北欧 FIKA のヒストリー」※予約不要、無料
スウェーデンでのFIKAのあり方や、FIKAやコーヒーの歴史を通して北欧テーブルウェアの進化についてもご紹介します。

10月5日(金)14時(場所:展示ホール内)
10月6日(土)14時(場所:展示ホール内)

 

物品販売

スウェーデン大使館での展示の前日より、10月2日(火)から10月6日(土)まで、スウェーデン大使館の最寄り駅でもある六本木一丁目の改札口前のロクイチマルシェにて、物販コーナーを特設いたします。すべてを手作業で作った展示品の抹茶茶碗は非売品となりますが、人気の6柄を一回り小さいサイズにしたマルチカップなど、展覧会を皮切りにアイテムも数多く登場します。メインビジュアルを使ったポストカードやトートバッグは、展覧会限定の魅力ある商品です。

今回のメインビジュアルは、スウェーデンのイラストレーターであり、「Scandinavian Pattern Collection」の所属デザイナーでもあるティナ・バックマンにより、特別に描かれました。ティナ・バックマンは、クリッパン、イケア、ユニクロなど、国内外の人気ブランドにも採用された人気のデザイナーです。

六本木一丁目改札口正面 泉ガーデン1F 駅前広場ロクイチマルシェ内
〒106-6090 東京都港区六本木1-6-1

 

展示会、巡回予定

本展覧会は、東京での展示を終えたあと、京都会場での展示を行います。京都会場となる「正庵」は、「京都市景観重要建造物 歴史的風致形成建造物」に指定されている希少価値の高い町家であり、通常は一棟貸の旅館として使われています。今回は「正庵」初の展覧会となります。展示内容は、東京会場とほぼ同じですが、まったく異なる雰囲気のなかでの空間演出を行います。一般公開されていない建物のため、特別展示会として入場料500円がかかります。

京町家の宿「正庵」2018年10月11日(木)~10月17日(水)
〒602-0091 京都府京都市上京区大宮通鞍馬口下る筋違橋町576